熊野古道は今、外国人観光客に人気です。
人気の理由は「しっかり古道が外国人向けに整備されていて歩きやすいから」という事があると思います。
日本は今円安もあり人気の観光地です。
その中でハイキング需要があって、それをしっかり取り込んでいると言ってしまっては根も葉もないですが。
私が和歌山県に移住した9年前は主に英語圏のお客様が多かったです。
オーストラリア、アメリカ、イギリス、そしてヨーロッパ。ヨーロッパの中でもラテン語圏(スペインやイタリア)は比較的少なく、オランダ、ドイツが続き、デンマーク、フランスなどフランス語圏でした。
コロナの前あたり(2019年)からシンガポール、香港、台湾など英語と中国語の両方しゃべれるアジア圏のお客様が増えました。
確かにスペインのサンティアゴ巡礼が盛んでその姉妹提携が効果大きいと思いますが、サンティアゴ巡礼している日本人も熊野古道巡礼しているスペイン人も少なかった印象があります。
お客様の分布をみる限り、英語圏での発信が功を奏して外国人が来るようになり、それがほかの言語にも波及しているというのが僕の見立てです。
サンティアゴ巡礼は今アメリカ人が一番多い巡礼者だそうです。ドル高が影響しているようです。
その次が台湾、中国、香港などです。ヨーロッパ圏のハイカーはひとしきり巡礼したと言うことかもしれません。
オーストラリアは熊野古道では多いですが、サンティアゴ巡礼では少しシェアが低いです。
これは距離的にオーストラリアは日本に近いのと、サンティアゴ巡礼は年間40万件の巡礼証明書を発行している大きな巡礼です。
熊野古道は正確な数字が算出しづらいですが、おそらくその10分の1程度の巡礼者数だと思います。
それで自然とシェアが低いのだと思います。
近年、そういった流れで中国人観光客の増加が目覚ましい熊野古道ですが、最近の日中関係の悪化で中国の観光客の日本渡航自粛といった話題がありますが、熊野古道については影響が少ないと思います。
理由は確かに中国人観光客の割合は正確な数字は測りませんが1~2割程度あると思います。
しかし、熊野古道は観光客受け入れのキャパシティが需要に対して非常に小さく、旅行をあきらめている潜在的な顧客が依然多いのが現状です。
私がこの熊野古道で宿をやっていて経営的に安心していられるのは、この潜在的な顧客がまだまだ多いと感じていて、今後も熊野古道の巡礼は安定して需要があることです。
これは、日本の外交政策によってそれぞれの国と関係が悪化したり、
中国人の爆買いのような一国のブームによらない観光地であることが大きいです。
また、熊野古道の巡礼地は山間部が多く、大きな宿泊施設を作るのが地形的に難しく、
大型宿泊施設が抱えたい人材もこの周辺では確保が非常に困難でもあります。
そして熊野古道で民泊をしていて驚いたのが、各国の外交官がこの熊野古道を訪れることです。
大使館から直接宿泊のお問い合わせを頂いたこともありますし、
某国の一等書記官(大使を直接補佐する方)がお泊り頂いたこともあります。
私は、先の大戦で日本の一番の敗因は外交努力にあると思っています。
そして日本人が外国人とあらゆるレベルでの交流が少なかったことが問題の根底にあると思います。
これから先、日本人が世界の中で平和でいるためにこう言った交流はとても重要です。
私はこの小さな宿にそんなやりがいも持って取り組むことができることが嬉しいです。
