私は東京から和歌山に移住しました。
和歌山の地元の方は移住当初「なんでまた和歌山に移住したの?」とよく聞かれました。
そう聞く背景には「なんでまた(何でもある東京から何にもない)和歌山に移住したの?」という事だと思います。
東京で初めてお会いした人とお話しするとき、よく会話のきっかけにするのは「生まれはどちらですか?」などと聞くことが定番です。
東京に住む人は、大抵どこか地方から移住した人だからです。
9割がたそう(地方出身者)だと思います。それくらい「東京生まれの東京育ち」の人間を東京で探すのは難しいです。
東京ってとても魅力的な街なんですね。全国から人が集まります。
そんな東京で産まれ育った人だと田舎の人が聞くと、ちょっとびっくりされます。
え?なんでこんな田舎町に?という表情します。
東京ではそんな反応ありません。
でも、東京のどこにそんな魅力があるんでしょうね?
と、偶然?東京で生まれ育った私は思います。
私が生まれ育った杉並区は、歴史が浅い街です。昭和になって東京市が大きくなりすぎたため、急に都市化しました。私の家も昭和になってからというか、戦後に疎開から戻ってきたら焼け野原だったので杉並に居を構えたそうです。
それまでは江戸城下町から下肥を買って野菜を作って江戸に売る農村地帯でした。今は杉並と聞くと高級住宅街のイメージです。
杉並区の歴史とか見ても本当に何もない所だったんだなと思います。
歴史上の偉人もいません。
今住んでいる和歌山だと、とても歴史が深いです。すぐ隣の家が400年以上同じ場所に住んでいたり、歴史上の豪族や武将と同じ姓で遠い親戚だったり家系の人がざらにいます。
世界遺産もその辺に転がっています。乱暴な言い方ですが、紀伊半島の世界遺産は正直そこらじゅうにある気がします。
東京の世界遺産は国立西洋美術館です。小笠原諸島も世界自然遺産ですが、東京から約1000㎞離れています。
言葉も、東京独自の「江戸弁」なんかはかなり廃れていて、東京土産なんて「東京バナナ」と胡麻たまごとかですよ。何が東京なんだかさっぱりわかりません。関東ローム層(東京の土)は痩せていて練馬大根くらいしか生産しません。
和歌山だったら紀北と紀南で言葉が違うし、西牟婁と東牟婁でまたちょっと言葉が違います。
せっかく中辺路で7年間言葉に慣れてきたのに、東牟婁に行くともう一度言葉の勉強です。
言葉が聞き取れないと「お前疎いな」と馬鹿にされます。
仕事にも支障が出ます。
なぜ、全人口の1割に当たる人が、全国の38分の1の狭い東京という場所に群がるのか。
それはファッションと仕事だと思います。
でも、まぁ人によって感想は違うでしょうが、東京に来ると東京の人たちのファッションが意外と地味であることに幻滅します。
確かに仕事はいろいろあると思います。
いっぱい稼いでいるように見えますが、その収入のほとんどが賃料など不動産に消えていきます。
昭和の時代は東京が一番優位でした。何かのチャンスをつかむのは東京だったと思います。
今は多様性の時代。これからは地方だけでなく海外も、いろんな生き方があります。
僕は、だんだん東京は寂れてくると思っています。だんだん東京からオフィスが離れていってます。オンラインで済むことが増えてきたからです。
地方と言っても色々ですが、例えばTSMCが来る熊本や福岡など、新しい時代の潮流が見えるところもあります。
東京は、人さえ集まらなければどんどん魅力を失っていくでしょう。
