和歌山県の空き家問題は深刻です。
和歌山県の空き家率、全国で首位に(日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF307G10Q4A430C2000000/
私が考えるに、和歌山県の空き家が多い理由はいくつかあると思います。
①全国的に空き家が増えている。
これは若い人が都市部、または海外へ移住する事によって残された家が空き家になるという人口移動の問題です。これは全国的にそうですね。今までのような家業を継いで一つのところで事業を継承する人が少なくなったし、そもそも人が少なくなるから。
②和歌山県に新しい産業がないから。
和歌山県に人口が流入する理由が少ないです。主要な産業は衰退していくものばかりで、観光業は少し元気ですが全体を押し上げるほどの規模ではありません。
そして大学が和歌山大学など紀北に少しあるだけで紀南にはゼロです。
就職する上で大学は欠かせないものになっている以上、人口流出は避けられません。
③そもそも家を壊すメリットがないから。
これが特殊な問題だと思うのです。土地活用という意味で、都市圏では家の解体、新築は結構当たり前です。しかし、家を壊すという事がどうしても和歌山県民の中で許されないものなのです。
何を言っているんだと思うかもしれません。
和歌山県民はそもそも家を壊す歴史を持っていません。
理由は、災害の多さです。(これは私の見解です)地震、水害などの大きな災害と共に、昔は山火事なども多かったです。高野山も何度も焼失していますし、本宮大社は水害に見舞われています。
つまり自然の浄化作用が強かったため、自らの手で慣れ親しんだ家屋を壊すマインドがないのだと思うのです。その上、現在家屋の解体価格は上がる一方です。
炭焼き職人や林業の人は、仕事場に小屋を建て、家族と住みながら施業し、終わったらその小屋をうち捨てて次の場所に移動する。なんていう生活もあったようです。
ところが、治水事業は進み、家屋も防火対策、耐震基準を備え、山火事も少なくなりました。
自然倒壊していた家々は朽ちたその姿を遺すようになってしまったのです。
私は全国的に法整備を進めていいと思うのですが、新築の建物(解体撤去する上で費用が必要であると考えられるもの全て)に建築許可を下ろす際には、解体撤去費用(設立当時の時価)を各自治体に供託金として納めさせることを条件とすべきだと思うのです。
つまり建てた人が責任もって解体するお金を用意すべきだという考え方です。
自治体はその供託金を金融機関と連携の上で運営法人を作り、運用することで撤去費用が高騰しても対応できるようにする。
そうしないとこのままでいけば廃墟になったホテル、孤独死した老人宅、倒産した工場など誰にも撤去する責任を持たずに泣く泣く自治体が強制代執行を連発し、そのかかった費用を税金で賄うことになります。
一方、家を建てる人にとっては建てるときに撤去費用を供託することは負担ですが、将来建て替えをするときにも有利ですし、中古の物件としても後腐れなく売却することができ、資産価値を固めることになります。
若い世代への税負担を軽くする上でも必要な施策だと思うし、そもそもそうするべきだと思います。災害が起きた時も、大きな復興資金の一つとして機能すると思います。
