田舎に住むと、食物連鎖の小さなコミュニティを見つけることができます。
移住して半年でヤギを飼い始めました。
ヤギは草食動物ですが、やはり好みの草があったりします。
しかし、食べる草がなくなってくると好みでない物も食べるようになり、草刈りしなくてもいいくらい平地を確保してくれるようになります。
また、近所の人から「自動肥料巻き機」などと冗談を言われますが、ヤギのフンは良質な肥料になるそうです。熊野の痩せた土地を潤してくれるようになります。
春になると、草の若い芽と共に朝起きて庭を見ると庭にモグラの侵入跡が見られます。
ヤギが踏み固めた土地を掘り起こしてくれるのです。
ヤギはドッグラン用のフェンスで囲まれたところに生活しているのですが、モグラは地中なので入ってきます。
フェンスで囲まれた庭の外が激しく掘り起こされていると、恐らくイノシシの登場があったと思います。彼らは潤った地中に現れたミミズなどの地中生物を狙って訪れるのです。
3月~4月になるとハチの発生に気を付けなければいけません。ハチの劇取れを仕掛けて対処します。
ヤギは自分たちの活動とは別にいろいろな生き物に作用しながら、庭造りをしてくれていて、庭は人間の手入れの必要なく野芝が生えそろってヤギに食べられながら文字通り根強く繁茂していきます。
そんな姿を見ながら、近所の獣害について考えたりします。近所ではシカやイノシシによる獣害を防ぐために電気柵を設けて野菜を育て、水道水で水まきしています。
大変な労力とコストだと思います。
近所の昔話を聞くと、昔は畑に柵をしなくてもシカやイノシシを見たことはなかったそうです。
戦後の資材不足で近所の木材がみんな伐採され、雑木林がなくなり杉や檜の植林だらけになってしまった。雑木林なら椎や楢など実をつける木も多く、野生動物たちも食べるのに困らなかったから、わざわざ危険を冒して人間の作物を狙うようなことはなかったそうです。
第二次世界大戦後、度々の空襲と国家を総動員して戦地に送り込んだ軍人たちが復員することで、焼け野原だった日本は急激に回復していくことになります。朝鮮戦争やベトナム戦争などの特需もあり、ベビーブームで人口も急激に増え、人間の活動範囲は山奥の雑木林まで植林に変えてしまう力でした。
人々の生活も激変し、若い人はこぞって都会に出向き、背広を着てサラリーマンになりました。
山間地域は急激な植林の後、経済が急成長してグローバルになると、外材に押されて植林は放置され、山間部は急激に過疎化へ向かっていきます。50年から70年くらいかけて人間のバブルが崩壊するかのようです。
動物たちの視線から見たら(まぁそんな長期的視点は持ってないでしょうが)人間たちが勝手に我々シカやイノシシの生活空間にずかずかと入って来て生活基盤である雑木をなぎ倒し、植林して我々を山奥に追い払ったのに、今度は過疎化して急に生活基盤が収束し、畑などを放置している。
今度は俺たちが人間どもが放置していった畑に侵入する番だ。
というようなことです。
シカやイノシシたちからすれば「畑で餌が簡単に手に入る。もし人間が今も管理していたとしても高齢な人間だから逃げることも簡単だ。」と思うのは当然です。
これが獣害被害の動物目線から見た実態なのではないかと思うのです。
エネルギーにおいても同じではないでしょうか?確かに温暖化です。化石燃料を
このまま使い続ければ、温室効果ガスは放出し続け、地球環境や生態系に大きな影響が出るでしょう。しかし、石油を掘削する企業にも、その労働者にも生活があります。
化石燃料を作っていかなければ生活できなくなります。
自分たちの生活の術を守るのは必然です。
これは国でも言えることです。グローバルサウスは今まで欧州が産業革命後、化石燃料を使って国を成長させてきたのに、自分たちだけ勝手に成長して我々が成長する段になって化石燃料の使用を糾弾するとは何事だ、だったら自分たちの使った分を返してから言ってくれ。と主張するのは当然だと思います。
経済は成長します。成長すれば拡大します。拡大したところでは搾取が行われているのです。
しかしその搾取を停めてしまっては、成長によって拡大した需要を賄いきることはできないのです。
ではどうすればいいのでしょうか?
日本のように拡大しきって高齢化し、少子化に陥り人口減少を起こしたところは、世界のために人口拡大している地域にその資源を分け与えてしまえばいいでしょうか?
日本は欲する欲求に対して永遠に奪われ続けるようになり、その存在は地球上から姿を消すのでしょう。まさに自然淘汰です。
人間の欲求は限りがありません。特に集団の場合はそこに生活圏ができてしまったら、奪われてしまったら生活ができなくなるから自衛するようになります。
