私が子供だった昭和60年代。
小学生は少年ジャンプと少年マガジン、少年サンデーに夢中でした。
プロ野球が盛んで、バースやクロマティなど、外国人プロ野球選手が存在感を示し、外国人枠を作ってあまりチームが外国人に偏らないようにする時代。
まさか、大谷選手のような存在を目の当たりにするなんて。子供の頃の漫画見たいと思った人は多いでしょう。
大人気の漫画。今は世界にそのコンテンツを花開かせています。
ドラゴンボールや巨人の星、スラムダンク。
日本のスポ根ものやヒーローたちは、ライバルとの争いを経て劣勢から逆転する話が多いです。
もちろん外国の作品も逆転するのですが、修行を積み重ね、精神が肉体を超越していくような物語は、日本精神なのかなと思ったりしてます。
私は司馬遼太郎の作品が好きなのですが、戦国時代の雑賀孫市を描いた「尻啖え孫市」の中で、
火縄銃を撃つ「鉄砲道」のようなものがあったと紹介しています。
当時の開発されたばかりの火縄銃は命中精度が悪く、また暴発など事故も多いのですが、日本人はそれを作業の精密さ、そしてその集中するための精神力を高めることで命中精度を高めようと努力したようです。
近代の戦争においても日本人の射撃に対する練度は素晴らしく、多少能力の劣る武器を駆使して相手を駆逐するといったことが多かったそうです。
第二次世界大戦も、物量が乏しいのにも関わらず、精神力で乗り切ろうとした戦争だったと思います。
熊野古道を歩く外国人観光客の中には、日本の武術(柔道や合気道、中には古武道など)に大変興味を持っていて自分でも稽古に励んでいる方がいらっしゃいます。
田辺市は合気道の創始者である植芝盛平の故郷であり、熊野はその修行の地だと考えられています。
こうした、武道や漫画、旅行における体験などあらゆる日本文化、コンテンツが世界に発信されています。外国人どうしで日本の話題をしている様子を傍目で聞いていると、昭和世代の私からは想像以上の日本に対する知識、文化体験がコミュニケーション上共有されており、びっくりします。
熊野古道が神道と仏教のミックスカルチャであることなんかも知っています。
そして、熊野古道を歩くときも日本に対する外国人目線での興味が尽きません。
熊野古道中辺路を歩く外国人から質問された事を思い出して書いてみます。
①「熊野古道を歩いていたら、カニがいてびっくりしたよ!」
これは沢蟹の事なんですが、外国人の中にはカニは海でしか見ない生き物だと思っている人が結構います。
あと、サルが日常的にいることもびっくりされます。
②「熊野古道を歩いていたら『クマに注意』という看板を見たけどいるの?」
これは2020年に近所で初めて熊の目撃情報があり(山の中では目撃されても、すぐ家の近くでは目撃されたことがなかった)周辺の住民の方が注意喚起のために看板をつけてくださったからです。
私はそんなときは「コロナになってハイキングする人がいなくなったら、熊が古道にも現れるようになった。今はハイキングする人が増えたから逃げていったと思う」と伝えています。
特にカナダの方は熊というとグリズリーらしく、日本の熊はそんなに怖くないって言ってました。
北海道のヒグマと本州のツキノワグマもそうですが、熊も種類によって危険度が違いますね。
③「お地蔵さんが首につけている赤い布はなんですか?」
まずお地蔵さんの存在を説明するのがこの熊野では難しく(神仏習合の文化のため)見た目はお地蔵さんでも庚申さん(庚申信仰の像)の場合もあり、さらに赤い布がよだれかけをつけている。
って神様または天使がよだれかけが必要とか理解できないと思うし混乱しました。
結局「お地蔵さんは子供の神様なので子供の格好をしている」と説明しました。
交通の神様で、交わるから子供の神様で…とかちょっと私の英語力の範疇を超えていました。
④「なんで日本人は休まないの?」
これはご夫婦だったんですが、会話の流れでこんなことを聞かれました。質問した旦那さんを奥さんが窘めてこほ話は終わったんですが、やはり海外の方の印象でも「休まない日本人」というイメージがあるんだなぁと実感しました。
僕が子供だった頃、日本人はいまだにサムライのイメージを脱していませんでした。
しかし、今は様々なコンテンツから日本人、日本に触れて日本精神を学んでいます。
柔道や剣道、相撲などはどんどん海外の方がトップを狙ってくる、そんな時代になりました。
日本人自身もグローバル化していますし、コンテンツを通して日本文化・精神はグローバル化していくのを感じています。
これはネガティブに捉えているのではなく、むしろ世界から日本の精神がすごいという事をリスペクトされた結果です。
しかし、外国人も日本の精神を学べば同じことが、同じ領域まで達することができるのです。
まぁ当たり前ですが。
私はこの頑張れば精神が肉体を凌駕し、物質は心を込めて磨き上げれば輝きを増す。こういう日本の精神がグローバル化することはとてもいいことだと思います。
