日本の伝統芸能である能の演目で有名な「道成寺」。
道成寺はこの安珍清姫伝説の舞台となったお寺で、能の道成寺はその安珍清姫伝説を題材にした作品です。
この安珍清姫伝説は熊野詣に訪れた若い僧である安珍が、道中中辺路の真砂という集落で出会った清姫との物語です。逃げ込んだ先である道成寺では、やや安珍よりの物語になっており、清姫が生まれた真砂では清姫の悲哀の物語になっているところが両面の物語が残っていて面白いです。
田辺市中辺路町では毎年7月最終日曜日に「清姫祭」というのが催されます。この安珍清姫伝説を語りながら大蛇が祭りの会場を練り歩いて安珍を追いかけまわしたり、花火や出店があります。
熊野古道中辺路の中で、長尾坂から潮見峠に行く道程で捻木の杉(ねじきのすぎ)というのがあります。これは安珍を追いかける清姫が、悔しさのあまり杉の枝を捻ったと言われる木で、確かに杉の枝が捩れるような伸び方をしています。
木の前には役行者の像が2体あって、像が盗まれてもう一度戻ってきたことがあるため2体あるようです。
また中辺路町では清姫音頭という盆踊りもあります。
これは栗栖川という中辺路の中心地で踊られていて、歌詞を聞いていると、どうやら清姫は栗栖川で産湯に使ったとなっているので、出産は栗栖川(昔は芝村と呼ばれていました)で行われたと言い伝えられてるようです。
この芝村も昔は熊野詣で栄えたこともあるそうです。いつの時代なのかわかりませんが、滝尻王子を通らずに潮見峠から眼鏡橋を渡り芝村(栗栖川)を通って高原に上っていくルートも熊野古道でした。今は栗栖川に国道が通っているのでハイキングのルートにはなってませんが、昔は熊野古道の宿も何軒かあったそうです。
